FUJIFILM X half レビュー|240gの不思議カメラと気分転換の散歩に出かけた話
どうしても欲しかった、富士フイルム「X half」。
作例グレインエフェクト気づかずかかったままになってました。
近々差し替えます…(汗)
ハーフサイズカメラをモチーフにした、ちょっと変わったコンデジです。1インチセンサーに32mm単焦点レンズ、JPEG撮って出し専用、縦構図が基本。スペックだけ見ると「え、これで10万円超えるの?」って思いますよね。でも実際に使ってみると、他のどのカメラとも違う不思議な魅力があるんです。
なぜこのカメラを買ったのか
なぜX halfを買ったかというと、理由は3つあります。
まず、ちょっと気分転換がしたかったんですよね。普段は富士フイルムのXマウント機でレンズ交換しながら撮ってるんですけど、なんか最近マンネリというか、「今日はどのレンズ持っていこう」って考える時点でもう面倒になるときがあって(汗) レンズ交換もいらない、さっと持ち出してパッと撮れるカメラがあったら散歩がもっと気楽になるかなと。
で、コンデジとなるとRICOH GR IIIxとかソニーのRX100シリーズとかも候補にはなるんですけど、やっぱり富士フイルムのフィルムシミュレーションが好きなんですよね。撮って出しで完結できる色味が私には合ってる。X-M5も考えましたけど、レンズキット込みで10万円くらいだし、結局レンズどうする問題が発生する(笑)
最終的に、「240gで完結する散歩カメラ」っていうコンセプトに惹かれました。写ルンですと同じ32mmの画角、JPEG専用、縦構図がデフォルト。スペックで勝負するカメラじゃないのはわかってたんですけど、逆にそこが面白そうだなと。気分転換にはちょうどいいかなって。
基本スペック

| 項目 | X half(X-HF1) | 参考:X-M5 |
|---|---|---|
| センサー | 1型 裏面照射型 約1774万画素 | APS-C X-Trans CMOS 5 HR 約4020万画素 |
| レンズ | 固定 32mm相当 F2.8 | レンズ交換式 |
| アスペクト比 | 3:4(縦構図基本) | 3:2 |
| 記録形式 | JPEG専用(RAW非対応) | JPEG + RAW |
| フィルムシミュレーション | 13種類(REALA ACE含む) | 20種類 |
| 手ブレ補正 | なし | ボディ内手ブレ補正 |
| ファインダー | 光学式(OVF) | EVF |
| 動画 | Full HD(1080×1440) | 6.2K対応 |
| バッテリー | 約880枚(NP-W126S) | 約380枚 |
| サイズ | 105.8×64.3×45.8mm | 111.9×66.6×38mm |
| 重量 | 約240g | 約355g |
| 実勢価格 | 約85,000〜102,000円 | 約120,000円(ボディ) |
じゃあ実際どうなのって話ですよね。スペック表だけ見ると「1インチセンサーで10万円?」ってなると思います。正直、私も最初はそう思いました。でもこのカメラ、スペックで判断するものじゃないんだなと使ってみて気づきました。
外観と携帯性

持った瞬間、あ、小さいなって。240gって数字以上に軽く感じます。ざっくり言えば、スマホとほぼ同じ重さですね。
デザインはクラシックカメラっぽくて、X100VIをぎゅっと小さくしたような雰囲気。質感はしっかりしてて、おもちゃ感はないです。絞りリングもフォーカスリングもちゃんとついてるし、フレーム切り替えレバーのカチッとした感触も気持ちいい。
ただ、携帯性でひとつ注意なのが、レンズが沈胴式じゃないんです。常にレンズが出っ張ってるので、ポケットにスッと入れるのは正直厳しい。「コンパクトだからポケットに入るでしょ~」って期待してると、あれ?ってなります。 カバンに放り込むスタイルのほうが合ってますね。
良かったところ

一番良かったのは、フィルムシミュレーションの切り替え操作です。これ、富士フイルムの全カメラの中でX halfが一番よくできてると思います。サブ液晶をタッチするだけでサクサク切り替えられて、背面液晶のスワイプ操作も直感的。REALA ACEやクラシックネガ、ノスタルジックネガあたりをパッパッと変えながら撮るのが本当に楽しいんですよね〜。

あと、フィルムカメラモードが地味に面白い。撮影枚数を36枚・54枚・72枚から選んで、撮り切るまで写真を見られないっていう仕様なんですけど、これがなんというか…撮るときのワクワク感が全然違います。「今のちゃんと撮れたかな」って不安がむしろ楽しい。
2in1機能も予想以上に使えました。2枚の縦構図写真を組み合わせて1枚にできるんですけど、散歩中に「この2枚を並べたら面白いかも」って考えながら撮る体験が新鮮です。

動画については、Full HD(1080×1440)の縦構図撮影ができます。正直、動画性能を求めるカメラではないですけど、散歩のVLOG的にスマホ感覚で縦動画を撮るならこれはこれでありだなと。ただし手ブレ補正がないので、歩きながらの撮影はけっこう揺れます。
気になったところ
どうしても不満だったのがAFの精度です。
AFフレームは中央固定か3×3の9点選択のみで、最近のカメラと比べるとかなりシンプル。それ自体は割り切れるんですけど、ピントが微妙に合ってないカットがちょいちょい出るんですよね。個人的にピンぼけだけはすこしな~。さすがに「味」では片づけられませんでした。
液晶が小さくて操作しにくいのも気になります。指の太い私にはなかなか厳しい(汗) 最初は本当に戸惑いました。ただ、使ってれるとちょっと気になるな~と。
携帯性のところでも書きましたが、レンズの出っ張りは気になるポイント。コンパクトなボディなのに、かさばり感がある。沈胴式にしてくれたらもっと気軽に持ち出せたのになぁ~と思います。
動画のAFも写真と同様で、合焦の精度や速度はあまり期待しないほうがいいです。レンズシャッターなので駆動音はほぼないのが救いですけど、動画メインで使うカメラではないですね。
あと、私は撮って出し派なので全く問題ないんですけど、RAW非対応なのでRAW現像で追い込みたい人には注意かなと思います。
こんな人におすすめ/注意が必要な人
おすすめ
- 富士フイルムの色が好きで、撮って出しJPEGを楽しめる人
- メインカメラとは別に、気分転換用のサブ機を探している人
- フィルムカメラの撮影体験に興味がある人
- SNSに縦構図の写真をよく投稿する人
- 散歩やちょっとしたお出かけに気楽に持ち出したい人
注意が必要
- AFの精度を重視する人(動体撮影は厳しい)
- RAW現像で写真を仕上げたい人
- 1台で何でもこなしたい人(これはサブ機です)
- ボケ味を重視する人(1インチセンサーなのでAPS-Cほどはボケません)
- 動画性能を求める人
実際に撮った写真
最後に、X halfで撮影した写真をいくつか載せておきますね。全部JPEG撮って出しです。



まとめ
X half、正直に言えば万人向けのカメラではないです。AFの精度は甘いし、液晶は小さいし、RAWも撮れない。スペックだけ見たら「この値段でこれ?」って思う人もいると思います。
でも、他のカメラにはない魅力があるんですよ、これ。フィルムシミュレーションをサクサク切り替えながら、240gのボディで散歩する。フィルムカメラモードで撮り切るまでドキドキする。2in1で「この組み合わせ、なんかいいな」って自分だけのストーリーを作る。
どこか憎めない不思議なカメラです。完璧じゃないのに、なぜか手放す気にならない。気分転換に買ったはずなのに、気づいたら毎日持ち出してる。そういうカメラって、スペックじゃ測れないんだなって改めて思いました。
富士フイルムが好きで、撮って出しの色が好きで、写真を「撮る体験」そのものを楽しみたい人には、きっと刺さる一台だと思います!
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