XF23mmF2.8 R WR レビュー|90gのパンケーキが「今日もカメラ持っていこう」を叶えてくれた

富士フイルムのXF23mmF2.8 R WR。X-E5のキットレンズとしても販売されている、全長23mm・わずか90gのパンケーキレンズです。換算35mmの定番画角で、防塵防滴、絞りリングつき。正直スペックだけ見ると地味なんですけど、使ってみるとこれが毎日持ち出したくなる不思議なレンズでした。

なぜこのレンズを買ったのか

なぜこのレンズを買ったかというと、理由は3つあります。

まず、気合を入れずにカメラを持ち出したかったんですよね。ズームレンズやF1.4の単焦点だと、なんだかんだ「今日はちゃんと撮るぞ」みたいな気持ちになっちゃって。散歩のついでにパッと撮りたいだけなのに、毎回カメラバッグを準備するのがだんだんしんどくなってきて。

で、候補としてはXF27mmF2.8 R WRもありました。84gでさらに軽いし、40mm相当の画角も悪くない。ただ、私は換算35mmの画角がしっくりくるんですよね。日常のスナップって35mmが一番「見たまま」に近い気がしていて。XF23mmF2 R WRも定番ですけど、180gあるしサイズもそこそこある。「パンケーキ」と呼べるレベルの薄さが欲しかった(笑)

最終的に、X-E5とのキットで手に入るタイミングだったのが決め手です。ボディとセットで買えばレンズ単体より割安ですし、90gなら「つけてることを忘れるレベル」の軽さだろうと。実際、その通りでした。

基本スペック

INOLIKES 富士フイルム XF23mmF2.8 R WR 外観
項目XF23mmF2.8 R WRXF23mmF2 R WRXF27mmF2.8 R WR
焦点距離23mm(換算35mm)23mm(換算35mm)27mm(換算40mm)
開放F値F2.8F2F2.8
最小絞りF16F16F16
レンズ構成6群8枚(非球面2枚)6群10枚(非球面2枚)5群7枚(非球面1枚)
絞り羽根11枚(円形絞り)9枚(円形絞り)7枚(円形絞り)
最短撮影距離0.2m0.22m0.34m
フィルター径39mm43mm39mm
サイズφ61.8mm × 23mmφ60mm × 51.9mmφ61.2mm × 23mm
重量約90g約180g約84g
防塵防滴○(WR)○(WR)○(WR)
AF駆動DCモーター(繰り出し式)ステッピングモーター(IF)DCモーター(繰り出し式)
実勢価格約57,000円約54,000円約43,000円

表だけ見てもピンとこないですよね。スペックだけ比べるとXF23mmF2のほうがF値明るいしAFも静かだし、数字上は上なんです。でもこのレンズの価値は数字じゃ伝わらないところにあるんですよね。

外観と携帯性

INOLIKES 富士フイルム XF23mmF2.8 R WR X-E5装着 薄さ

持った瞬間、あ、レンズつけてる?って確認したくなるレベルの軽さです。90gって言われてもピンとこないと思うんですけど、卵2個分くらい。X-E5に装着しても、ほぼボディだけ持ってる感覚です。

全長23mmの薄さは本当にすごくて、XF27mmF2.8 R WRと同じサイズ。カバンの隙間にスッと入るし、コートのポケットにもギリギリいける。この薄さで絞りリングもフォーカスリングもちゃんとついてるのが偉いですね。絞りリングのクリック感も他のXFレンズより良い気がします。

防塵防滴の-10度耐低温構造も地味にありがたい。パンケーキレンズって耐候性を省略されがちなんですけど、WR仕様なので雨の日の散歩も気にせず持ち出せます。

良かったところ

INOLIKES 富士フイルム XF23mmF2.8 R WR テーブルフォト作例
INOLIKES 富士フイルム XF23mmF2.8 R WR フォト作例

一番の魅力は、やっぱり携帯性ですね。23mmレンズは他にもあるけど、ここまで小さくて軽くて防塵防滴で高性能なレンズは他にない。これに尽きます。

最短撮影距離20cmも便利です。換算35mmの広角なのに、ご飯や花にグッと寄ればしっかりボケが出る。テーブルフォトがこれ1本で完結するのは嬉しいですね〜。11枚羽根の円形絞りのおかげで、ボケもなめらかで自然な印象です。

絞りリングのAポジションにはロックボタンがあって、撮影中に勝手に絞りが動く誤作動を防げるのも地味にありがたい機能です。

写真撮影での使用感

INOLIKES 富士フイルム XF23mmF2.8 R WR スナップ作例 解像感

描写はこのサイズからは想像できないくらいクリアです。4020万画素のX-Trans CMOS 5 HRセンサーに対応した解像性能で、近距離だと中心から隅々まできっちり解像します。

日常の何気ないシーンを撮るのにちょうどいい画角なんですよね。換算35mmって、目で見た景色に一番近い感覚がある。ご飯や花も寄れば十分なボケを得られるし、引けば風景もちゃんと入る。万能とまでは言わないけど、スナップに必要なものは全部揃ってます。

AFはDCモーター駆動で、キビキビ動作します。個人的には特に不満なし。フィルムシミュレーションとの相性もいい感じで、クラシッククロームやクラシックネガで撮って出しすると、このレンズの素直な描写と合わさってすごく気持ちいい色が出ます!

動画撮影での使用感

正直に言うと、動画向きのレンズではないです。ただ、ちょっとしたクリップを撮るくらいなら使えます。

繰り出し式AFなので、フォーカス時に鏡筒が前後するんですよね。見た目もちょっとカッコ悪いし、駆動音もそれなりに入ります。インナーフォーカスのXF23mmF2 R WRと比べると、ここは明確に差がある。

フォーカスブリージング(ピント移動時の画角変化)も目立ちます。手ブレ補正はレンズ側には非搭載なので、ボディ内手ブレ補正頼みになりますね。

ただ、X-E5のボディ内手ブレ補正と組み合わせれば、三脚なしの定点撮影くらいなら問題なく使えました。歩き撮りはさすがに厳しいですけど。

気になったところ

気になったことも書いてみたいと思います。

写真の注意点として、遠景の解像感が若干甘く感じる場面がありました。近距離は文句なしなんですけど、遠くの風景をカリッと撮りたいときは少し物足りないかな~という印象です。樽型の歪曲収差もやや目立ちます。カメラ側の補正でカバーできる範囲ですけど、建築物を撮る人は気にするかもしれません。

あと、開放F2.8はボケ量に限界があります。寄ればそれなりにボケるんですけど、背景をとろっとぼかしたい人にはF2やF1.4の23mmのほうが向いてる。ここは物理の壁なので仕方ない。

動画の注意点は先ほども触れましたが、繰り出し式AFの駆動音とブリージングが一番のネック。動画メインで使うなら、XF23mmF2 R WRのほうが確実に幸せになれます。

それ以外だと、レンズキャップの脱落がちょっと注意です。付属のフードをつけてキャップを被せてると、いつの間にかどこかへ行ってしまうことがあります(汗)

こんな人におすすめ/注意が必要な人

おすすめ

  • 毎日カメラを持ち出したいけど、重いのはイヤな人
  • X-E5やX-T50など小型ボディと組み合わせたい人
  • スナップやテーブルフォトがメインの人
  • 換算35mmの画角が好きな人
  • 雨や寒い日も気にせず撮りたい人

注意が必要

  • 大きなボケを求める人(F1.4やF2のほうが向いてる)
  • 動画メインで使いたい人(駆動音・ブリージングが気になる)
  • 遠景のカリカリ描写を重視する人

実際に撮った写真

最後に、このレンズで撮った写真をいくつか載せておきますね。全部JPEG撮って出しです。

INOLIKES 富士フイルム XF23mmF2.8 R WR 作例 クラシッククローム スナップ
INOLIKES 富士フイルム XF23mmF2.8 R WR 作例 REALA ACE フォト 撮影データ
INOLIKES 富士フイルム XF23mmF2.8 R WR 作例 クラシックネガ

まとめ

XF23mmF2.8 R WR、派手なレンズではないです。F2.8でボケは控えめだし、AFは繰り出し式だし、スペック表だけ見たら地味な存在かもしれません。

でも、このレンズの本質は「持ち出すハードルをゼロにしてくれる」ことなんですよ。90gの軽さ、23mmの薄さ、防塵防滴の安心感。「今日はカメラいいかな」って日にも、このレンズがついてるX-E5なら「まあ持っていくか」ってなる。

私にとって、カメラは持ち出してなんぼです。家に置いてたら何も撮れない。そういう意味で、このレンズは「撮る機会を増やしてくれるレンズ」だと思います。日常の何気ないシーンを撮るのにちょうどいい。気合ゼロで持ち出せる相棒が欲しい人には、間違いなく刺さる一本です!

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